「自己改革カウンセリング」を受けられた上野さおりさんの体験談を、シリーズ(全4記事)でご紹介しています。

今回は3記事目になります。

トラウマの克服には、繰り返し「今の自分」に意識を向ける

感情の波やトラウマの克服方法についてメモしたノート
感情の波やトラウマの克服方法についてメモしたノート

同じような場面に遭遇すると、蘇る過去のつらい出来事。フラッシュバックして、揺れるこの感情の波はどう扱えばよいのだろうか?

「自分は本当に変われるのかな……」

先日感じた不安を、ふくださんに相談してみた。

すると、「フラッシュバック=自動再生されてしまうのは仕方がない。悪いと決めつけずに今は流しても良い」と教えてくださった。

その言葉で、無意識に自分を責めていたことにハッと気づいた。

自動再生されるたびに、昔も今も「自分はダメだ」と思い込んでいたのかも…

人生を妨げていた、重要ポイントに気づいた瞬間だった。

ふくださんは、フラッシュバックした時の対処方法として、

・「今の自分には関係ないよね?」と昔と今が関係ないことを思い出す
・「今はもう、大丈夫だよ」など、自分にプラスの声掛けをする

などで「今の自分に意識を向けること」「繰り返すこと」で徐々にトラウマは克服できると教えてくださった。

自分をコントロールすることは、繰り返し訓練するしかないのだと。

これまで、ネガティブな感情に支配されてしまっていた原因と、対処法がわかった瞬間だった。

(過去の自分と今の自分は違うのに、つい混同していたのだな……)

「変われるかどうか?」は、これからの自分次第なのだ。

これからも多分思い出すだろうけど、繰り返し「今の自分」に意識を向けて自分を信じていこうと強く思った。

他人ではなく自分の心で「感じる」が最も必要

潜在意識からの情報は的確で、最優先の課題が一目瞭然だった
潜在意識からの情報は的確で、最優先の課題が一目瞭然だった

セラピーを進めていく中で、私には「自分で感じること」が重要課題だと知った。

ある日、ふくださんの潜在意識テストにて、

・人を杓子定規で捉えてしまう
・不必要なところにエネルギーを割く
・有言実行の過度な遵守

という潜在意識からのキーワードを教えてもらった。

そのキーワードを見た瞬間、「いつも人に左右されていること」や「自分が自分を縛っていたこと」に気づいた。

なぜ、幸せなのに楽しくなかったのか。
なぜ、仕事に行く前に涙が止まらなかったのか。
なぜ、うつ症状が出ていたのか。

そのキーワードを見ただけで、今回の根本の原因が分かった。

「自分にウソをついていた」からだ。

本当は、仕事が楽しくない。
本当は、やりたくないことがある。

けれどもそんな時は決まって「自分でやると決めたからには、やり遂げなきゃ」「すぐに辞める人間はダメなのだ」と誰かの考えに縛られて、子どもの頃からこなしている節があった。

ふくださんは「自分にウソをついた生き方をしていると、人生に大きく影響する」と言った。

私が優先すべき人生の課題は、「自分の心で感じること」「自分の意志で今後の生き方を決めること」だった。

ずっと抑えていた「子どもっぽい自分」を愛すると決意

子どもの頃の出来事から生まれた観念が生きづらさの原因だったのは、盲点だった
子どもの頃の出来事から生まれた観念が生きづらさの原因だったのは、盲点だった

なぜ、私は自分にウソをついてしまうようになったのか?

その原因は、幼少期の些細なできごとだったのだと「年齢遡行セラピー」にて明らかになった。

ふくださんの「年齢遡行セラピー」は、今の自分に関係していると思われる「重要な年齢」と「キーワード」を教えてくれるセラピーだ。

やって頂いたところ、

・11歳頃
・敏感体質
・子どもらしさを持つことは罪

というキーワードが出た。

正直、聞いた瞬間はピンとこなかった。

だけど、「この頃、例えば誰かに物を隠された経験などありますか?」と聞かれ、ある女友達が思い浮かんだ。

その頃、私には仲が良かった女友達がいた。

自分とは真逆の性格で、一緒に遊んでとても楽しかったけど、ある時、いたずらで靴を隠されたことがあった。

その頃から、親に「あの子と遊んだらダメ」だと言われたり、遊んだことを話すと嫌な顔をされたり、怒られたりしたことがフッと蘇った。

「もう、お母さんに怒られたくない」
「あぁいう感じの子は、お母さん嫌なのだろうな」
「お母さんが、気に入りそうな子と遊んだほうがいいのかも」

そう感じた私は、その子と遊ぶのをやめた。

母は、ちょっと思い込みが激しいところがあり、一度怒らせると大変だし、怖かった。

母のルールに沿ったことをしないといけない、と思っていたのだ。

その頃から、無意識に親や先生、大人の顔色を見て発言や行動していた節があることを思い出した。

そうすれば、大人たちはいつも喜んでくれたから。

「いい子だね」
「しっかりしていて助かるよ」
「頼りになる子ですね」

いつしか、そんな評価を頂くようになった。

「大人のように振舞うと褒められる。だけど、子どもっぽくすると困らせたり嫌われたりしてしまう」と、この頃の経験から、そのような定義ができあがってしまったのだと知った。

だから、わがままに振舞う人や自分の意見を貫くような「子どもっぽい人」は正直苦手だったのだ。

「自分は絶対にそうなっちゃダメだ」という観念を強く持っていた。

まさか、あの経験が今の自分の生きづらさを作り出していたのか……と衝撃を受けた。

ふくださんのアドバイスを聞き、「大人にならないと幸せになれない」という定義を壊すと良いのだと知った。

そのためには「子どもっぽいけど、いつも楽しそうな人」を探して、たくさん見てみると良いですよ、とも。

「大人っぽく」生きたら周りは喜んだけど、私は楽しくなかった。

だからこれからは「子どもっぽい素直な自分」を受け入れて生きていきたい、と感じた。

そのためには、仕事や人生に対して「自分が何を望んでいるか?」を真剣に考えていこうと思った。

すると、心のどこかでワクワクと不安を感じた。
あ、これが「感じる」っていうことなのかもしれない、と思った。

ちょっと怖いけど、これからはいろんな場面で勇気を出さなくちゃいけないな。
自分のためにも、家族の笑顔のためにも。

仕事も「自分であること」を追求して楽しく働きたい

迷いなく、最後にノートに大きく書いた「これからどうしたいか?」の答え
迷いなく、最後にノートに大きく書いた「これからどうしたいか?」の答え

3カ月間の継続セッションも、早くも最終日。

この頃の私は、自分のうつ症状の「根本の原因」が分かったことで、日常生活で自分を客観的に観察できたり、自分の感情を見つめたりできるようになっていた。

また、ふくださんから心の仕組みやヒントを学び、感情の波があっても「どうしたらよいのか?」を知っていたので、落ち着いて自分と向き合えるようになった。

最後の2回のセラピーでは、自分の生きかたや働き方について考えるワークをした。

頭ではなく心で感じて、ノートに「理想の生き方」と「理想の働き方」をノートに書き出した。

「理想の生き方」は、

・自分や家族が笑顔でいられる
・楽しみたい
・人に希望を与えられるようになりたい

などと書きだした。

また、「理想の働き方」は、

・時間や体力に無理のない
・自分の強みを活かして専門的な仕事がしたい
・自分が楽しいと思える仕事がしたい

など。

書いていて、ワクワクした。
もし本当に叶ったら幸せだろうなぁ、と自然と笑顔になっていた。

(そっか。これが、本当に私が望んでいる生き方だったのだ……)

「なぜ、何度も同じことを繰り返してつらかったのか」
「なぜ、今まで漠然とした「楽しくない」を解決できなかったのか」

それは「頭で考えていて、根本の深い原因が分からなかったから」なのだと分かった。

そして「楽しくなかった」のは、「自分で決められなかったから」だ。

誰かの顔色を見て、いつも小さな選択から、大きな選択まで決めていた。

(けど、もうそのようには私は生きたくない。)

最後にふくださんから「これから一番どうしたいか?をノートに書いてみてください」と言われたので、私はこう書き出していた。

「自分であることを楽しむ!!」

そのためには、当然大変なことや、怖いことを乗り越える必要があるだろう。
けど、今の私ならもう大丈夫かもしれない、と自然に思った。

正しさは、もう自分で決めていいんですよ」と笑顔でふくださんは言った。

この時の笑顔を見て、ふくださんはいつも、セラピー中は敢えて最初から答えを伝えずに「自分で考える時間」と、「原因のヒント」をくれていたのだと知った。

だから、こんなに今スッキリと納得感があるのだな、と感じた。

セラピーの最終日、これまでの悩みの理由と原因が、点と点が繋がって心がクリアになった。

これからが本番だ。理想の生き方と働き方を、少しずつ自分に叶えてみせよう!

ふくださんに3か月間のお礼の言葉を伝えた後、これからの自分に期待して、私は軽い足取りでセラピールームを去った。

体験談④につづく。

【継続セッションの体験談④】2年前、思い描いた「理想」を現実に

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